クルーズ？！

今日は午前中にロングビーチにあるMaritime Museumへ行っていました。

元公安局の方（40年以上勤めたみたい）の説明のもと、歴史を学ぶよい機会でした。

（以下、思い出しながら順序気にせず書きます。）


カリフォルニアサンフランシスコに来た日系の人たちは、南下してフレズノで農業、

ロングビーチまできて漁業を営む、と。

で、漁業の人たちは、最初はウニを取ったり缶詰工場などを。

日系の人たちは勤勉で丁寧な仕事ということで、もっと人を呼んでこいとなったらしく、

その港の街に3000人が暮らしていたみたいです。

その街は岸から離れた島（ここも増設されたところとのこと）で、休日には

船で陸の方へ行き、（おそらく）カフェや映画を楽しんだのだと。

その帰りに通る門が今でも残されていると。

そのあとの二世、三世は、（マネージャーなど管理職には付きづらいらしい）

知識や技術を学び、エンジニアやアカウント（会計）のほうへ進んだとか。

今では日本のすべての貿易量以上の物量をこの港で動かしているとのこと。


今日の日本への「勤勉」だとか「丁寧」だとかというイメージや、そこからくる

親日の感情はこれまでの人たちが作り上げてきたのだから、感謝しなければならないよと。

私がこちらへ来るときにそのイメージを壊さないようにしないとと思っていてよかった。


あと、こちらのコンテナの移動は、自動化が進んでおり、コンテナを積み下ろし

するためのクレーン操作者はいなくなっているとか。（おろした後も自動）

車専用のポートもあり、日産やトヨタのポートがあり、そこで車は降ろされるみたい。


それと、戦争などで使い終わった船などをスクラップにして再利用する場所があり、

そこでスクラップにする際に、部品をひとつ取っておいていたのだとか。

その部品を展示してある部屋で今回は説明を受けました。

ただ、その部屋はいつもは空いてなく、スタッフの方もめったに入れないよう。

では、その写真を1枚。




このような歴史を学ぶ場が必要だということで、このツアーは10年前くらいから

始まっているみたいでした。

また、今回からの試みで、講師の方と付き合いのある三世の方たちも参加されていました。

トーランス市議会議員の方もいて、日系の長い歴史を感じました。

この島で暮らしていた人たちは、自分たちのことをターミナルアイランダーと呼んで、

自負を持っていたとのこと。今でもターミナルアイランダーの集まりをロサンゼルスで

行っているようです。

ターミナルアイランドには、小学校がなく、高校生になると、陸にある高校へ

通っていたみたい。

ん？舞台は横浜ですが、ジブリの「コクリコ坂から」を思い出しました。



そんな話を聞いてから、船に乗って湾内をクルーズ。



船の先には座席が並んでいて、そこからクルーズ。



昔はコンテナ数が700-800くらいだったのが、今では10000以上。

今の最大コンテナ数は20000を超えるとか。



この写真のコンテナ船も中くらいのものらしい。

クレーンが伸びていますが、そこまでの広さのコンテナがあるということです。

このコンテナ船の幅の1.5倍くらいありそう。



燃料補給船。積み下ろししている間に燃料を補給します。


2030年には今の量の2倍の物量になる見込みだと言っていました。

で、この港は排ガス規制など環境配慮に非常に熱心で、現状より悪くしてはならない

ということから、物量が増える想定のために、自動化や水素をエネルギーとした

移動システムなどが急ピッチで進められているとのこと。

また、この港に出入りするトラックは、ガソリンやディーゼルは禁止になると。

登録されているトラックの台数は2万台を超えるようで、そちらも急ぎらしい。

そりゃそうなるわ。

ちなみに、この水素エネルギーでのシステムは、商船三井との協力で進めているとか。


あと、画像には見えませんが、ONEの文字もありました。

川崎汽船、商船三井、日本郵船のコンテナ事業を統合して設立された会社、ONE。

規模が大きすぎてイメージできません。


また話が戻りますが、環境配慮の厳しいので、上記した島を増設した際には、

なぜ必要なのか、作るための材料はどうするのかなどが議論されたようです。

日本の「ゴミを埋め立てに使う」だとか山を切り崩して云々だとかは話にならない…と。

で、材料はその地域にあるものでないといけないということで、海の底を

掘ってそれを材料にしたとのこと。コンテナ船が入ることもあり、合理的、うん。



さて、長くなりましたが、ターミナルアイランダーと検索すればよりわかりやすい

文章が出てきます。ぜひ読んでください。


では、今日はこの辺で。